日本歯周病学会の認定制度である歯周病専門医について説明しています
「8020運動」をご存知でしょうか。厚生労働省は80歳で20本の自分の歯を持つことを目標に掲げてこの運動を進めています。ところが現実はこれとは程遠い結果になっています。80歳の方の自分の歯の平均は、なんと8本。多くの人が自分の歯を半分以上も失ってしまっているのです。
その最大の原因が歯周病です。虫歯治療は非常に発達し、昔のように“抜く”治療はほとんど必要なくなりました。ところが歯周病の場合、虫歯のような耐え難い痛みが急激に起こるわけではないので放置されがちです。気づいたときには大掛かり治療が必要なケースが多いのです。
また、歯科の分野では歯周病の治療は比較的新しい領域で、その上幅広い知識と経験が必要な、難しい分野でもあるのです。そこで、日本歯周病学会では歯周病専門医の認定制度を設け、専門医の育成に積極的に乗り出しました。
プラークコントロールやスケーリング(歯垢の除去)、インプラントの知識からアフターケアまで様々な知識が必要とされ、また5年ごとの更新制度も設けられている専門医制度。それだけ歯周病治療の重要性が認識されてきた証拠ともいえます。専門医が増えることで私たちも的確な治療を受けることが可能になったことは、うれしいことですが、その前に厄介なこの病気とは縁の無い、健康な体を維持していきたいものです。
Copyright 2008-2019 歯周病ガイド 歯周病の症状〜予防、治療、薬の知識 All Rights Reserved.